2010年1月29日金曜日

コツクバネウツギ(小衝羽根空木)

裏山のあちこちに繁茂する落葉低木です。株立ちで多数の長い徒長枝が伸びています(2010.1.28 15:39撮影)。


コツクバネウツギの特徴になっている2-3個の萼片が未だ落ちないで残っています(2010.1.28 15:38撮影)。


冬芽は2個の側芽が対になって古い対生葉の葉腋から出ており、灰褐色で長さ約2mm、芽鱗は少なくとも3対見られます(2010.1.28 15:38撮影)。

タンナサワフタギ(耽羅沢蓋木)

裏山で昨年春に初めて見つけた落葉低木ですが、探してみるとあちこちで見つかっています。写真のものは樹高約2m、幹径5cmほどの若木です(2010.1.28 15:33撮影)。


枝先に藍黒色の果実が乾燥して皺だらけになりつつも、2個が未だ残っています(2010.1.28 15:33撮影)。


冬芽(頂芽)は長さ約2mmの卵形で灰褐色、先端がやや尖っています(2010.1.28 15:31撮影)。芽鱗は4-5個はありそうです。


側芽も頂芽とよく似ています(2010.1.28 15:30撮影)。

2010年1月25日月曜日

フジ(藤)

昨年始めてフジの開花を確認した場所で、熊笹に混じってフジの蔓を見つけました(2010.1.24 12:04撮影)。


山渓ハンディ図鑑4「樹に咲く花」によると、冬芽は長さ5〜8mmの長卵形、芽鱗は2〜3個で紫褐色を帯び、葉芽と花芽は同形だそうですが、ヤマフジと同様に、写真でどれが花芽なのかは外観からは判りません(2010.1.24 12:04撮影)。


フジの蔓は左巻きです(2010.1.24 12:05撮影)。

ヤマフジ(山藤)

自宅の敷地近くに繁茂しており、毎年初夏に薄紫色の大型の花を咲かせています。花が自宅からよく見えるように繁茂する蔓を一ヶ所に誘導しています(2010.1.24 12:01撮影)。


山渓ハンディ図鑑4「樹に咲く花」によると、冬芽は長卵形で紫褐色、葉芽より花芽の方が大きいそうですが、写真でどれが花芽か特定するのは難しいですね(2010.1.24 12:01撮影)。芽鱗は1個しか見えないそうですが、見方によると2個に見えるものもありますね。


ヤマフジの蔓は右巻きです(2010.1.24 12:01撮影)。 

ツノハシバミ(角榛)

ヒノキ林の脇で近接して2株だけ見つけています。ツノハシバミは高さふつう2〜3mで株立ち状の落葉低木だそうですが、写真のものは未だ若木のようで、幹径は1〜2cm程度で細く、長い茎は曲がりくねっていて未だ樹形が定まっていないように見えます(2010.1.24 11:46撮影)。


写真は中に雌花と葉が入っている冬芽で、頂芽(2010.1.24 11:48撮影)と側芽(2010.1.24 11:49撮影)があります。いずれも長楕円ないしは卵形で長さ5〜6mm、赤紫色の芽鱗に包まれています。



長さ1.5〜3cmもあるという雄花序の冬芽の存在には迂闊にも気づきませんでした。雌雄同株なのであるはずということで、先ほど探して別株で見つけ、やっと撮影して来ました(2010.1.25 15:24撮影)。

リョウブ(令法)

昨年秋に始めて知った落葉小高木のリョウブです。その後、裏山にはあちこちに生えていることが判りました。株立ち樹形が多い中で、写真のリョウブは一本立ちで、高さ約3mです(2010.1.24 11:44撮影)。


葉に特徴のあるリョウブですが、落葉しても判る特徴をネット掲示板で教わっています。枝先の頂芽(主軸)が成長せず、その下の方にある側芽(側軸)の方が伸びで成長し、主軸のようになる“仮軸分枝”が見られます(2010.1.24 11:42撮影)。


冬芽(頂芽)は淡黄褐色で円錐形、一見筆先に似ています。芽鱗は剥がれやすいそうですが、写真の冬芽(頂芽)もすでに芽鱗は無くなっています(2010.1.24 11:43撮影)。

ウグイスカグラ(鶯神楽)

ウグイスカグラはスイカズラ科スイカズラ属の落葉低木で、主に山野の明るい場所に生えるそうです。裏山ではこれまでに2株だけ見つけています。そのうちの1株は株立ちで長い徒長枝を伸ばしています(2010.1.24 11:24撮影)。昨年春に見つけて以来、成長を妨げる周りの熊笹を刈り払って保護・管理しています。


灰褐色の徒長枝にほぼ等間隔で対生に赤褐色の若枝が伸びており、それぞれの若枝に、頂芽と多数の側芽が出ています(2010.1.24 11:25撮影)。


枝先に付いている頂芽(花芽)ですが、始めて見るものです。頂芽(花芽)というよりも、すでに蕾に見えます(2010.1.24 11:26撮影)。開花までじっくり観察を続けたいと思います。


若枝の各所で対になって出ている側芽は、これから春に葉になる葉芽のように見えます(2010.1.24 11:29撮影)。これも成長を楽しみに観察を続けたいと思います。

2010年1月19日火曜日

キリ(桐)

久しぶりの陽気で、裏山に積もっていた雪も融け始めました。裏山ではこれまで2本のゴマノハグサ科キリ属のキリを見つけています。キリは中国原産だそうですが、どこかで植栽されていたものが野生化するようです。写真のキリは樹高3mほどの若木です(2010.1.19 15:08撮影)。


他の樹木の冬芽とはずいぶん様相が異なると思っていましたが、写真のものは蕾(花芽)(2010.1.19 10:49撮影)で、気がつきませんでしたが蕾はすでに昨年の秋には付いていたようです。蕾も花茎も黄褐色のビロードのように密生した毛で覆われています。


頂芽と言えるものは見られず、丸い葉痕の上にあって、目立たない小さなイボ状のものが側芽のようです(2010.1.19 10:48撮影)。

2010年1月8日金曜日

コバノガマズミ(小葉莢蒾)その2

ヒノキ林林縁の熊笹の中から伸び出たコバノガマズミの幼木です。落葉していて垂れ下がった多数の赤い実だけが目立っています(2010.1.7 15:37撮影)。


赤い実の果序の基部に、一対の冬芽の側芽が出ています。側芽は長さ4〜5mmの卵形で、芽鱗全体が星状毛で覆われています(2010.1.7 15:38撮影)。

ミヤマガマズミ(深山莢蒾)その2

裏山のミヤマガマズミはすっかり落葉しており、赤い実をつけた散房果序だけがぶら下がっています(2010.1.7 15:21撮影)。


果序が落下した後は、その基部にあった1対の冬芽(側芽)が牛の角のように見えます(2010.1.7 15:26撮影)。


冬芽の頂芽は尖った卵形ですが、一部には写真のようにすでに芽鱗が開いて白い綿毛のようなものが見えています。頂芽の基部には1対の側芽を伴っています(2010.1.7 15:24撮影)。


小枝の両側に付いている1対の側芽は、それぞれ、互いに直交する2対の芽鱗で構成されています。内側の芽鱗の先の方には白い毛が生えています(2010.1.7 15:25撮影)。

2010年1月7日木曜日

クリ(栗)その2

裏山で昨年12月4日に撮ったクリの木です。1ヶ月以上経っているのに葉が未だにほとんど散らないで残っています(2010.1.7 15:52撮
影)。


冬芽を接写しました(2010.1.7 15:54撮影)。冬芽(側芽)は褐色で上部がやや黒っぽく、その形状は丸みを帯びた三角形で、確かに栗の実に似ています。山渓ハンディ図鑑3「樹に咲く花」によると芽鱗は2〜3個だそうですが、ほとんど目立ちません。


この木から数m離れたところに別のクリの木があります。葉はほとんど散っているにもかかわらず、何故か多くの毬が枝先に残っています(2010.1.7 15:51撮影)。


接写した冬芽は赤褐色で、形状は球形に近い三角形で、これも栗の実に似ています(2010.1.7 15:49撮影)。芽鱗は少なくとも2個はありそうです。この芽鱗には、枝先の樹皮に生えているものと同じような淡褐色の短毛が生えているように見えます。もしかしたら、上のクリの木とは品種が異なるのではないかと思っています。

2010年1月6日水曜日

ナツハゼ(夏櫨)その2

アラゲナツハゼと同様に裏山で大切に保護されているナツハゼです。黒色の乾涸びた果実を僅かに残して落葉しています(2010.1.6 15:30撮影)。


枝先の冬芽を接写しました(2010.1.6 15:27撮影)。同じ“ナツハゼ”でも、枝も冬芽もアラゲナツハゼとは見かけがずいぶん違っています。頂芽は赤褐色で、その長さ約2mm、先がやや尖った卵形です。芽鱗は6〜8個で、芽隣の先端は尖っています。


始めて接写して見たのですが、枝肌に細かい毛が密生しているのに驚きました。

アラゲナツハゼ(荒毛夏櫨)その2

裏山で大切に保護されているアラゲナツハゼですが、青灰色の乾涸びた果実を僅かに残して落葉しています(2010.1.6 15:26撮影)。


枝先の冬芽を接写しました(2010.1.6 15:24撮影)。どちらが頂芽か判りませんが、枝先には、直径2mmほどの球状芽のほかに、高さ3mm程度の三角芽があります。三角芽は見かけが出立ての筍によく似ています。芽鱗は6〜7個ほどで、芽鱗の先は刺のように尖っています。側芽も同じ形状の三角芽です。


このアラゲナツハゼの冬芽(球状芽・三角芽)については、これから成長過程を見守りたいと思っています。

2010年1月5日火曜日

アベマキ(阿部槙)その2

裏山のアベマキ(上画像)はクヌギ(下画像)ほどではないものの、未だ多くの枯れ葉を残して雪を被っています(2010.1.5 16:31-32撮影)。



上の2株から枝先を切り取って、それぞれ冬芽を観察しました(2010.1.5 18:46-57撮影)。どちらの頂芽も褐色で長さ6〜7mm、短毛があり、主に先の方に密生しています。



このように冬芽を持ち帰って接写して比較すると、アベマキ(上画像)とクヌギ(下画像)との違いは明白なように思えるのですが、そんなものでしょうか?

クヌギ(櫟)その2

裏山のクヌギの木は未だ枯れ葉を付けたまま、雪を被り始めています(2010.1.5 16:33撮影)。


枝先を切り取って持ち帰り、冬芽を観察しました(2010.1.5 17:51撮影)。頂芽は灰褐色で、その長さは約6mm、芽鱗は白っぽい短毛に覆われていて見え難いのですが、その数はコナラのように20個ぐらいありそうです。

コナラ(小楢)その2

今日の“寒の入り”に合わせたように雪がまた降り始めました。裏山では僅かに紅葉を残しているコナラの木も雪を被り始めました(2010.1.5 16:32撮影)。


細枝を切り取って持ち帰り、冬芽を観察してみました(2010.1.5 17:14撮影)。頂芽は赤っぽく、その長さは一般には3〜6mmだそうですが、写真のものは小さめで2〜3mmです。芽鱗は20個ぐらいありそうです。