2010年5月21日金曜日

サワフタギ(沢蓋木)

昨年秋に裏山で藍黒色の果実をつけたタンナサワフタギを見つけた後で、新たに藍黒色ではなく藍色の果実を付けたサワフタギを発見しました。このサワフタギは今年タンナサワフタギに先立って開花し、すでに満開状態になっています(2010.5.19 11:29撮影)。


裏山では、葉が倒卵形〜楕円形で、最も幅が広い部分が中央より先にあり、鋸歯の先がそれほど曲がっていないサワフタギと思われる木を5株見つけています。写真のサワフタギは昨年秋には藍色の果実を付けていたもので、今は側枝の先に白い花の円錐花序を出しています(2010.5.20 14:13撮影)。


5深裂した白い花冠が後ろに反り返り、30本以上ありそうな多数の長い雄しべが放射状に出ています(2010.5.20 14:13撮影)。


写真の葉は長楕円形で、その先端は尖っており、縁の鋸歯は細かく不揃いに見えます(2010.5.19 11:31撮影)。

イワガラミ(岩絡み)

林縁で樹高20m以上ありそうなヒノキの大木に絡んで上っているつる性落葉木本のイワガラミです(2010.5.21 9:17撮影)。


葉は広卵形で葉先は尖っています。葉の縁には粗い鋸歯があります(2010.5.21 9:17撮影)。1枚の葉について鋸歯の数を数えてみたら片側で20個ありました。ちなみに、山渓ハンディ図鑑4「樹に咲く花」によると、イワガラミの鋸歯の数は片側で20個以下で、よく似たツルアジサイの場合は30個以上であると記されています。


葉裏において脈全体に白い伏毛が密生しています(2010.5.21 9:18撮影)。

2010年5月20日木曜日

コツクバネウツギ(小衝羽根空木)その3

裏山のあちこちに自生している株立ち樹形の落葉小低木、樹高約2mのコツクバネウツギです。昨日頃から開花し始めました(2010.5.20 13:51撮影)。


ほぼ全ての新しい小枝の先に複数の花が付いていて賑やかです。萼片は2〜4個、中に萼片の先がさらに2〜3裂するものがあります(2010.5.20 13:50撮影)。


花冠を接写すると、外側は黄白色で、内側に橙色の網状紋と長い毛が見え、中から長い花柱が伸び出ているのが判ります(2010.5.20 13:50撮影)。


葉は黄緑色で長さ3cm、この株の葉は全縁のようです。縁には細かい毛が密生していますが、葉表は無毛のようです(2010.5.20 13:51撮影)。


葉裏の主脈に沿って、特に基部付近に白い細かい毛が密生しています(2010.5.20 13:51撮影)。

ウラジロノキ(裏白の木)その3

裏山で唯一のウラジロノキ、樹高4mはありそうです。葉が展開して一段と大きくなったように見えます(2010.5.20 6:41撮影)。この画像では見えないのですが、花が咲いています。


今年開花したのは2花序だけで、しかも残念ながら花期を過ぎたようで、目の高さにあった複散房花序は、雄しべの葯が褐色に変色していたり、すでに消失してしまっています(2010.5.20 6:45撮影)。

ネジキ(捩木)その2

裏山に自生している不分裂ー互生ー全縁の落葉低木のうち最も多く見られるのがこのネジキですが、この時期のネジキは同じツツジ科のナツハゼやアラゲナツハゼとやや似ています(2010.5.20 6:37撮影)。敢えて違いを言うなら、ナツハゼほど紅葉が目立たず、アラゲナツハゼほど葉脈が目立たないことでしょう。


葉はナツハゼやアラゲナツハゼよりも大きく、長さ10cmを超えるものもあります(2010.5.20 6:37撮影)。よく見ると毛がまばらに生えているのですが、この画像では判り辛いですね。


総状花序のもとになるものが葉腋から伸びていますが、この部分から目映いほど白い花が見事に並んで咲くとは思えないほど貧弱です(2010.5.20 6:40撮影)。その訳は、花後の果実がちっぽけな蒴果であって、ナツハゼやアラゲナツハゼに見られるような大きな液果ではないからでしょうね。とりあえず、これから下向きに咲く多数のスズランのような白い花に期待しましょう。

2010年5月19日水曜日

マタタビ(木天蓼)

裏山の水源付近、半日陰の林縁に繁茂している落葉つる性木本のマタタビです(2010.5.18 11:21撮影)。


葉は長さ10cm内外で縁には細かい鋸歯があり、先端は尖っています(2010.5.18 11:21撮影)。開花と同時に枝の上部の葉が白くなるそうで、その時期は6月以降になりそうです。


葉裏の脈上には粗い毛が散生しています(2010.5.18 11:23撮影)。

コガクウツギ(小額空木)

かつてのヒノキ植林地で5年前の暴風によって立ち木が軒並み倒れ、陽光が差し込むようになりました。そんなところに生えている背丈1m余りの不分裂ー対生ー鋸歯の落葉低木コガクウツギが数日前から開花し始めました(2010.5.19 11:26撮影)。


花序は小振りで1〜3個の装飾花と20個程度の両性花からなっています。装飾花は3〜5枚の大きさが不揃いな白い花弁が目立っています(2010.5.19 11:27撮影)。


葉は長さ3〜4cmで、一般には大きな鋸歯のようですが、これは細かい鋸歯がまばらにあります(2010.5.19 11:29撮影)。

2010年5月18日火曜日

サルトリイバラ(猿捕茨)

裏山の至る所に生える落葉つる性低木、ユリ科シオデ属のサルトリイバラです。ユリ科で木本は驚きですが、ユリ科の中の数少ない木本だそうです。「なぜ木本?」専門的なことはよく判りませんが、山渓ハンディ図鑑5「樹に咲く花」にちゃんと入っています。裏山の厄介者のサルトリイバラですが、当地方では柴餅として団子を包むのに無くてはならない食材です。
雌雄異株で4〜5月に葉の展開と同時に開花するそうです。枝は約135度の角度で屈曲し、その屈曲点の部分から葉と散形花序と蔓が出ています。写真のものは雄株です(2010.5.16 9:40撮影)。


雄花は淡黄緑色で透明感のある6枚の花被片と6本の雄しべからなっており、花被片は外側に反り返り丸まっています(2010.5.16 9:40撮影)。


雌花からなる雌株は見つからず、翌々日の今日、見つかったのは早くも球形の果実をつけた雌株でした(2010.5.18 11:06撮影)。


花期を過ぎて子房が丸く膨らんでいるものの、枯れた花柱や花被片が残っているものもありました(2010.5.18 11:06撮影)。

アラゲナツハゼ(荒毛夏櫨)その4

葉が展開するとアラゲナツハゼの株も一段と大きくなったように見えます(2010.5.18 10:59撮影)。頂部の葉がやや赤みを帯びている程度で、ナツハゼほど鮮やかな紅葉は見られません。


葉は主脈だけでなく細脈まで凹んでいて網目状の模様がよく見えます。葉の縁は全縁で、意外なことですが、縁にはナツハゼに見られたような目立った毛は認められません(2010.5.18 11:00撮影)。


葉裏の基部付近の拡大画像で、葉裏の主脈から葉柄、さらに細枝に、白い短毛が見られますが、特にアラゲ(荒毛)のようには見えません(2010.5.18 11:03撮影)。


ナツハゼの葉裏の基部付近にも似たような短毛が見られます(2010.5.18 15:03撮影)。むしろアラゲナツハゼの短毛よりも長いようにも思えます。この特徴はアラゲナツハゼの一般的な特徴なのか、当地のアラゲナツハゼに限定された特徴なのか、若葉のこの時期だけの特徴なのか、調査する必要がありそうです。


枝先に、総状花序の前身と思われる葉芽(萼あるいは苞?)の集まりが水平に突き出ています(2010.5.18 11:04撮影)。アラゲナツハゼに特徴的なもので、ナツハゼの花序の前身とは全く異なる形態です。

2010年5月17日月曜日

ナツハゼ(夏櫨)その4

“裏山植物園”に自生するナツハゼのうち、最も大きな株で樹高3〜4mありそうです(2010.5.16 9:28撮影)。秋になるとこの株には採り切れないほどの量の果実が生ります。


夏の強い陽射しを浴びてウルシ科のハゼノキのように真っ赤に紅葉することから、ナツハゼと名付けられたようです。残念ながら、こんな大株では真っ赤に紅葉した樹冠を一望することが出来ないので、参考までに、裏山の開墾畑脇で真っ赤に紅葉した幼木(樹高約50cm)の画像を添付します(2010.5.16 6:41撮影)。


陽に当たる上部の葉ほどより赤く、陽のあまり当たらない葉陰や下部の葉は緑色で、赤色ー橙色ー黄色ー緑色のグラデーションが見られます(2010.5.16 9:28撮影)。


一見葉の縁には細かい鋸歯があるように見えますが、葉を拡大して見ると、葉は全縁で、縁や葉表に粗い毛が生えていることが判ります(2010.5.16 9:30撮影)。


枝先から総状花序のもとになる小さな蕾が垂れ下がっています(2010.5.16 9:30撮影)。蕾が大きく膨らんで鐘形の花冠になる頃には、水平に伸びた立派な総状花序に発達するようです。

ウグイスカグラ(鶯神楽)その4

いつもウォッチしている観察木ではないのですが、半日陰の林縁に生えるウグイスカグラの葉陰に1個だけですが赤い果実が付いているのを見つけました(2010.5.16 10:12撮影)。ヒヨドリなどの野鳥に食べられる前に取り敢えず画像を残しておくことにしました。


形が小さなリンゴに似た赤い果実です。接写して見ても腺毛は全く見られません(2010.5.16 10:11撮影)。

ヤマコウバシ(山香し)その2

自宅裏手の踏み跡沿いに生えている樹高0.5mほどのヤマコウバシの幼木です(2010.5.16 9:50撮影)。ちょっと前まで枯れ葉のままだったのに、いつの間にか柔らかそうな若葉に変わりました。枯れ葉が残っている間に付けておいた名札が無ければ、ヤマコウバシの特定は難しそうです。


若い枝は赤褐色で絹毛が密生しています。葉柄は5mm以下で短く、葉の縁はソヨゴと同様に波打っています(2010.5.16 9:50撮影)。


葉裏や葉の縁には絹毛が密生しています(2010.5.16 9:51撮影)。

2010年5月16日日曜日

キリ(桐)その3

一昨日のキリの若木の蕾が花に変わりました。5裂した裂片のうちのたぶん2片が奇妙にそり返っています(2010.5.16 10:49撮影)。このような花の形を見ると、ゴマノハグサ科よりもノウゼンカズラ科の方が相応しいような気がしますが、素人考えでしょうかね。


別の場所ですが、舗装林道奥の道路脇に樹高20mぐらいありそうな幹径約20cmの成木があり、一見、今が満開状態です。この木の場合、葉はほとんど展開していないようです(2010.5.16 10:57撮影)。ジャカランダに似ていると思ったら、ジャカランダにはキリモドキ(桐擬)という和名もあるそうですね。

2010年5月15日土曜日

クマイチゴ(熊苺)その2

以前に見た菜園脇のものではなくて、半日陰の林縁に生えているクマイチゴが早くも開花していました(2010.5.14 13:32撮影)。葉腋などから上に長く伸びた花枝に花序を成して2〜6個ほどの蕾が見られ、その中にはすでに開花したものがあります。


開花した花は直径1.5cmほどで、花弁と萼片がすでにそり返っていました。山渓ハンディ図鑑3「樹に咲く花」によると「花弁と花弁の間にすきまがある」そうですが、本種の花弁は、その図鑑で紹介されている写真に見られる花弁よりも幅広で、隙間は狭そうです(2010.5.14 13:32撮影)。


花の裏側を見ると、萼筒が短く浅い杯形であることが判ります(2010.5.14 13:33撮影)。

2010年5月14日金曜日

キリ(桐)その2

裏山で今年1月に観察した同じキリの若木です。葉が展開し始め、梢の茶褐色の花芽の中から薄紫色の大きな蕾が伸びて来ました(2010.5.14 13:27撮影)。


成木であれば多数の花芽の円錐花序が見られるはずですが、この若木では花芽は4個しか残っていません。この4個の花芽は成長が様々で、まるで開花までの過程を一度に見ているようです(2010.5.14 13:27撮影)。


最も大きな蕾を中心にズームアップして見ると、花冠の外側の表面に短い毛が密生しており、展開したばかりの若葉の外縁にも細かい毛が密生しています(2010.5.14 13:28撮影)。